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いよいよ年明けに迫る、日本初のピーター・ドイグ展。その全貌が明らかに!!

 

 

現代で最も重要なアーティストのひとりと言われるピーター・ドイグ(1959−)日本初の展覧会を開催。      

ロマンティックかつミステリアスな風景を描くスコットランド生まれの画家、 ピーター・ドイグは、 これまで名だたる美術館で作品が収蔵され、 個展も行われてきた。

さらにオークションでも作品が高値で取引されるなど、 デビュー以降現在まで世界的に高い評価を得ている。

本展では、 日本でこれまでに揃うことのなかった初期作から最新作までを展示し、 世界中のオーディエンスを惹き付ける彼の作品の魅力を紹介する。

 

 

 

 

【展覧会のみどころ】
現代アートのフロントランナー、 日本初個展!
ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家として知られるピーター・ドイグは、 現代アートのフロントランナーとして世界的な活躍を続けてきました。

1994年に名誉ある「ターナー賞」にノミネートされて以来、 名だたる美術館で個展が開催されてきました。

美術市場でも高く評価されており、 彼の代表作のひとつ《のまれる》は、 2015年のクリスティーズ・オークションで、 約2,600万米ドル(当時約30億円)で落札されました。 

 

 

 

 

多様なイメージの組み合わせによる、 人々の想像力をかき立てる絵画

ピーター・ドイグの作品は一見、 幻想的で個人の想像力のみで生み出された光景のようにも見えます。

しかしながら、 それはゴーギャン、 ゴッホ、 マティス、 ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、 映画のワンシーンや広告グラフィック、 自らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの風景などの、 多様なイメージの組み合わせによってつくりあげられているのです。

 

 

 

 

例えば《スキージャケット》は、 日本のニセコのスキー場の新聞広告をもとに描かれています。

また、 《ラペイルーズの壁》は、 トリニダード・トバゴにある墓地の外壁沿いを歩く男性が描かれた作品ですが、 作家曰く、 小津安二郎の映画『東京物語』における「計算された静けさ」も念頭に置いて描いた作品とのこと。

ありふれた既存のイメージや作家自身の経験が重なり、 私たちの想像力を誘う、 見たことのない風景がつくりあげられます。 

 

 

 

 

幅3メートル超のインパクトある大型作品


本展では複数の大型作品が出品され、 なかには幅3メートルを超えるものもあります。

単にサイズが大きいのではなく、 スケール感があるのです。

印刷物やスマートフォンでは伝わらないこの感覚を、 ぜひ美術館で体感してください。 

 

 

 

 

《ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ》について

本展のポスター・フライヤーのメインビジュアルにもなっているこの作品は、 ダム湖のほとりを写したドイツの古い白黒の絵葉書と、 ドイグが学生時代に衣装係として働いていた英国国立歌劇場で撮った写真をもとに制作されました。

描かれている2人の人物のうち、 左は作家自身です。 時代も場所も異なるイメージが組み合わされ、 夢と現実が交錯するかのような謎めいた光景がつくりあげられています。

ちなみに、 ドイグの作品には「カヌー」が度々登場します。 この作品の湖の上にも、 カヌーが小さく描かれています。

 

 

 

 

【展覧会構成】

展覧会は全3章で構成します。 第1章では主にロンドンで描かれた初期から2002年までの作品、 第2章ではトリニダード・トバゴに移住した2002年から現在までの作品を展示。

第3章では映画の直筆ポスター「スタジオフィルムクラブ」を日本で初めて公開。 初期作から最新作まで、 ドイグ作品の魅力を余すことなく紹介。 

 

 

第1章:森の奥へ 1986~2002年 

1992年、 イギリスの美術雑誌『フリーズ』で作品が取り上げられ、 1994年にはターナー賞にノミネートされたことなどを通して、 ドイグはロンドンのアートシーンで一躍注目を浴びることとなりました。

当時、 デミアン・ハーストに代表されるヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBAs)と称される若手の作家たちが台頭し、 大型で派手なインスタレーションがアートシーンを席巻していました。

こうした状況下、 すでに時代遅れのメディアのように見られることもあった絵画というジャンルにおいて、 その歴史と現在の視覚文化に向き合いながら、 いまだ見たことのない光景をつくりあげる彼の真摯な取り組みが、 極めて新鮮なものとして評価されたのです。

 

 

 

 

第2章:海辺で 2002年~
ドイグは、 2002年に活動の主な拠点を、 ロンドンからトリニダード・トバゴの首都、 ポート・オブ・スペインに移します。

移住前後から、 彼は海辺の風景を主なモチーフに選ぶようになり、 さらにこれまで比較的厚塗りだった画面が、 キャンバスの地の部分が透けて見えるほどの薄塗りの油絵具、 または水性塗料による鮮やかな色彩のコントラストによって構成されるようになりました。

一方、 デビュー当時から一貫して描かれているモチーフのひとつが「カヌー」です。 映画『13日の金曜日』のワンシーンを着想源のひとつとするこのモチーフは、 あたかもカヌーをめぐる物語が進展するかのように、 さまざまな場所を漂流し、 私たちの想像の旅へと誘います。

 

 

 

 

第3章:スタジオのなかで

〜コミュニティとしてのスタジオフィルムクラブ 2003年~

スタジオフィルムクラブとは、 ドイグがトリニダード・トバゴ出身の友人のアーティスト、 チェ・ラブレスと2003年より始めた映画の上映会です。   

ポート・オブ・スペインのドイグのスタジオで定期的に開催されています。  誰でも無料で参加することが可能で、 映画が終わると上映作品について話し合ったり、 音楽ライブへと展開したりする。

一種の文化的サロンのようなコミュニティの形成を目的としたプロジェクトです。 

この一連のドローイングは素早く描かれ、 建物を共有している人々や近隣住人に上映会を周知するために掲出されました。

ドイグがロンドンで親しんできたいわゆる名画座やミニシアターに着想を得て、 過去の名作や粒よりの映画が上映作品として選ばれています。

 

 

【関連イベント】

会期中に作家が来日!2020年3月1日(日)、 作家本人によるトークイベントを開催! 

<ピーター・ドイグ トークイベント>

日時:3月1日(日)13:30 − 15:00  会場:東京国立近代美術館 地下1階 講堂

*当日10:00より1F受付にて整理券配付

*先着130名、 聴講無料、 要観覧券(半券可)

 

 

【作家プロフィール】                         

ピーター・ドイグ/ Peter Doig(1959-) 

1959年、 スコットランドのエジンバラ生まれ。 カリブ海の島国トリニダード・トバゴとカナダで育ち、 90年、 ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで修士号を取得。

94年、 ターナー賞にノミネート。 2002年よりポート・オブ・スペイン(トリニダード・トバゴ)に拠点を移す。

テート(ロンドン、 08年)、 パリ市立近代美術館(08年)、 スコットランド国立美術館(エジンバラ、 13年)、 バイエラー財団(バーゼル、 14-15年)、 分離派会館(ウィーン、 19年)など、 世界的に有名な美術館で個展を開催。 同世代、 後続世代のアーティストに多大な影響を与え、 過去の巨匠になぞらえて、 しばしば「画家の中の画家」と評されている。 

 

会場:東京国立近代美術館

会期:2020年2月26日(水)− 6月14日(日)

開館時間:10:00−17:00 金曜・土曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)

休館日:月曜日(ただし3月30日、 5月4日は開館)、 5月7日(木)

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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