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枡野浩一のモヤモヤすっきり短歌 【第4回】

 

 

作詞の仕事を少しだけしたことがある歌人の枡野浩一さん。通信カラオケに入っている歌詞提供作品が一曲だけあり、年に五円くらいの印税が振り込まれるのが大変モヤモヤするとのこと。

そんな枡野さんがスタートした連載は、題して「モヤモヤすっきり短歌」。忙しい日々の中で、悩みと呼ぶほどは深刻ではないモヤモヤを、あなたも抱えていませんか?

 

 

──この連載「モヤモヤすっきり短歌」は、悩み相談というほど大袈裟ではないものの、なんかモヤモヤするというエピソードをみなさんから寄せていただいて、それに枡野さんが短歌を捧げる、という企画です。

 

「はい。今回のモヤモヤは可愛らしいです」

 

●ヒット曲をアレンジして歌われるとモヤモヤします

《わたしがモヤモヤしていることは、往年の名曲や懐かしのヒットソングなどの歌謡曲を当時のままで歌ってもらえないことです。

わたしは日本の歌謡曲が大好きです。リアルタイムではないにしろ、耳に入り好きになった歌謡曲は「当時流行したバージョン」の歌謡曲ですし、無意識に口ずさんでいる場合には「当時流行したバージョン」です。

なのに「さぁ、歌っていただきましょう、懐かしの名曲です、どうぞ!」みたいなときに、当時にはなかったアレンジが加えられたり、やたら溜めが入ったりするのです。え、なにそのアレンジとか溜めとか、なんか人生の重み出ましたみたいなのやめてよ、ていうかたぶんそれ、いま現在ディナーショウとかでやってるバージョンでしょ、ってなるのです。あとサビの部分で大御所の余裕感が出てマイクを客席に向けちゃったりとかして、ちがうんだよあなたの声で聴きたいんだよサビを、となったりするのです。

わたしは当時のままで聴きたい。せめて懐かし名曲枠で呼ばれてるのならディナーショウでやってるバージョン(たぶん)じゃなく懐かしの名曲のままでやったほうがいいと思うんだ、そうに違いない、そうあってほしい。これがわたしのモヤモヤです。》

(日本の歌謡曲が大好きさん)

 

──たしかに、可愛らしいモヤモヤでした。

 

「これ、普遍的な思いですよね。詠みます」

 

 

▼歌人より一言
「一時期ボサノヴァ調のアレンジが流行って、それを揶揄した漫画が描かれたりもしました。ライブで往年のヒット曲を歌わなくなってしまうシンガー、たまにいますよね。

井上陽水さんのシークレットライブを下北沢で聴いたことがあるのですが、ヒット曲を惜しみなく、変にアレンジすることなく淡々と歌っていて好感度が高まりました。ここをたまたま読んだミュージシャンのみなさま、何卒よろしくお願いいたします」

 

写真:田形千尋  字と絵: 目黒雅也

 

 

 

 

【モヤモヤ募集中!】
「みなさまのモヤモヤを募集しております。モヤモヤ話にペンネームを添えて、枡野浩一のメールアドレス(ii@masuno@de)宛に直接メールください。私から直接メールでご連絡します。とくにお礼もできませんが、モヤモヤするあなたの気持ちをすっきりさせる短歌を捧げます。短歌にすることはできなかったけれど、興味深かったモヤモヤ話の一部は、ご本人の許諾を得て、ポッドキャスト番組《本と雑談ラジオ》(https://youtu.be/IJ1GqYH3qP8で紹介するかもしれません。こちらも、あわせて聴いていてみてください」

 

枡野浩一

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新刊
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編集・構成 MOC(モック)編集部
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PROFILE

枡野 浩一

枡野浩一(ますの・こういち)1968年東京うまれ。1997年『てのりくじら』(実業之日本社)他で歌人デビュー。短歌代表作が高校国語教科書(明治書院/大修館書店)に掲載中。短歌小説『ショートソング』(集英社文庫)は漫画化され、漫画版がアジア各国で翻訳されている。五反田団などの演劇出演を経て、44歳からの2年間、芸人事務所SMAに所属。【元相方たちは漫才コンビ「すっきりソング」として活躍していたがボケ担当が失踪。】『踊る!さんま御殿‼︎』で「踊る!ヒット賞」に選ばれたことがあるが、賞品はまだ受け取っていない。昨今は絵本を続けて刊行しており、イラストレーター目黒雅也との共著『しらとりくんはてんこうせい』(あかね書房)が発売中。

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