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二日酔い対策や未病のセオリーを覆す!葉石かおり氏がオススメする、アラフィフ流お酒の飲み方

 

 

40歳、50歳という節目を迎えた途端、「なんだか体の調子が悪い」「回復が遅い」とショックを受けてはいませんか?

特にアラフィフともなれば、健康診断で病気が見つかり、大好きなお酒や食べ物を控えるように言われてショック倍増なんてことも。

しかしここで疑問なのが、健康な体をキープするために「お酒」は本当に飲んではいけないのか――?

悩める中高年にアドバイスをくれるのは、バブル時代を酒と共に駆け抜けた酒ジャーナリスト葉石かおり氏。

葉石氏が辿り着いた、「末永く健康的にお酒を楽しむ方法」とは?!

 

 

 

 

──葉石さんの著書『酒好き医師が教える-最高の飲み方-』は健康本のなかで異色作です。

お酒を肯定しながら健康体をキープするための方法について書かれていて目から鱗でした。

 

そうですね。お酒を否定せずに肯定しています。

お酒をいかに健康に、それでいて美味しく長く飲むかをテーマにして考えた本です。

私は万年ダイエッターで、さまざまなダイエット本をチェックしますが、大抵の本に書かれているのが「お酒NG」。

でも私はお酒が大好き。お酒を飲んじゃいけないダイエットはつまらないな、と思っていました。

 

──そんなわけで葉石さんの大好物であるお酒をポジティブに捉えた健康本ができたんですね。

加えて専門家のアドバイスも豊富に詰まった一冊で、読みごたえがあります。

 

情報源が一点集中だったり裏付けがなかったりする本ではなく、エビデンスに基づいた確実な情報を集めたかったんです。

一人のドクターだけじゃなく、様々な分野のドクターにお話を聞きました。

25人のドクターのもとに取材に行きましたよ。

ドクターが書いた本は専門用語で堅くなりがちですが、私みたいに医療知識ゼロの素人が書いたので、読みやすくなったんじゃないかなと思っています。

 

 

 

 

──実践的なアドバイスもあって、読んでいて為になります。

著書ではさまざまなアドバイスを教えてくれていますね。

たとえば二日酔い対策で有名なウコンのお話は驚きでした。

 

人にもよるんですけど、ウコンに含まれる鉄分は体内で吸収されにくいので、肝臓に残りやすいんです。

肝臓の専門医のドクターが仰ってました。

診察で最初に患者さんに聞くのが「サプリメントは何を飲んでいらっしゃいます?」ということ。

「ウコンです」「それはまずやめてください」というやり取りになるのが多いそうです。

ウコンを全面的に否定するわけではありません。

コンビニなどで買えるウコン入りのドリンク剤であれば健康を害すことはまずないと、ドクターからも聞いています。

問題はウコンの根を煎じて飲んでいたり、粉にして飲むなど、自己流で飲んでいる方々です。

 

──自己流では体にダメージを与えるのでしょうか?

 

先ほど述べたよう、鉄分は肝臓に蓄積しやすいという特徴があります。

一方、ウコンに含まれるクルクミンという成分は効果が高いとは言われています。

しかしいずれにせよ多量摂取や自己流の飲み方はオススメできません。

特に肝機能が低下している人はドクターに相談したほうが無難です。

 

 

 

 

──効き目の実感もあるから「ウコン飲んでるし、酒も飲む飲む~」って飲んじゃうんですよね。

 

良く効くサプリメントはある意味で危険です。効果を実感できるサプリを飲んでいるときほど、酒量も増えてしまう。

なので私は様子をみながらサプリを取り入れるようにしています。

会食で酒席が長くなるときなど、使う場面は限っていますよ。

効き目の強いサプリは、いざというときのお守りです。

 

──「二日酔い対策には油もの」というアドバイスも新鮮でした。

 

まず油もの。糖質もいいですね。最初にお粥を食べるのがオススメ。

お酒が体の中に入ると、肝臓が体内の糖分やビタミンB1を使ってアルコールを分解していきます。

だから糖質がいいんです。

飲んだ後にラーメンや蕎麦を食べたくなるのは、お酒の分解によって体が糖分不足になっているから。

少量の糖質を先に食べておけば、締めにがっつり糖質を食べたくなることもなくなってくると思いますよ。

 

★「まずは油もの」で唐揚げやカルパッチョなどが◎

★「まずはお粥」で締めの糖質への欲求をセーブ

 

──油ものなんて普通の健康本では「食べるな」と言われるNG食品なのに!

 

この本はお酒がテーマなので! お酒って、気をつけてさえいれば太らずに飲めるんですよ。

最初に油ものや炭水化物を食べることがいいからといって山ほど食べるのではなく、ちょっとお腹に入れる程度にしておけばいいのです。

お酒も油も甘いものだって、食べる量に気をつけて意識していれば健康的に楽しめます。

私自身のデータを見ても、量に気をつければ数値が下がってくるのがわかります。

飲み過ぎたら、翌日は休肝日にする、夜に飲み会があるから朝昼は控えめにするなど、食事バランスは一日、または一週間単位で考えましょう。

たとえば私の場合ですと、夜に会食がある日であれば、朝食はビタミン剤と青汁、昼食はサラダとヨーグルトにするなど、重きを置くシーン以外は軽く済ませるようにしています。

 

 

 

 

──自分が諦められないものは楽しいお酒だとするなら、ほかで調整するんですね。

 

だって食べたいし飲みたいじゃないですか! 唐揚げもフライドポテトも美味しいものは食べたい!

だから事前に調整して、ここぞというときに我慢しないで食べるようにしています。

締めのラーメンなどを食べなければ、極端に巨大化したり数値が悪くなったりすることはそうそうありませんよ。

 

──情報の量や質もかなり力が入っていますもんね。

私も酒好きなので、真剣に読みました(笑)。

 

いえいえ、私もお酒をできるだけ長く飲みたいからこういう本が書けたんですよ(笑)。

企画自体は私ではなく、編集部からいただいたものです。

私は医療については知識ゼロでしたから。

本を書き終わった今なら、血液検査のデータや、成分の名前などはわかるようになりましたが、最初は医療の専門用語もわからなくて、唯一わかるのはアセトアルデヒドでしたね(笑)。

 

──そこもお酒関連(笑)。

「健康的にお酒を飲みたい」と思うきっかけとしては、酒量が減ったとかでしょうか。

 

減りましたよ、減りました……!

40歳を超えたあたりだったかな。

飲める量が減りましたし、飲みすぎると翌日に残ってしまうようになりました。

それまでが飲み過ぎだったというのもありますけどね。

 

 

 

 

──最盛期でどのくらいの酒量でした?

 

27,8歳くらいのときは日本酒一升、そのあとにウイスキーのボトルを二人でシェア。

仮眠をとって朝から仕事。

夜には酒がまだ抜けきっていない状態でまた飲む。

最低でしたね!当時は若かったからいくらでも飲めたんですよ。

仕事は女性週刊誌の記者でした。ファッション、メイク、コスメ、美容整形外科などの記事を書いていました。

 

──記者のなかでも花形のポジションじゃないですか!

仕事バリバリ、お酒グイグイ。パワフルな葉石さんがイメージできます。

 

でも35歳あたりから体に変化があらわれはじめたんです。それまでは全然太ることがありませんでした。

どんなに食べても体重が増えなかった。

でもいよいよ40歳が目の前に押し迫ってきたら、前日に食べたものがしっかりと体重にONするようになって……。

体脂肪も増えましたし。

それでお酒の量を徐々に減らすようになって、40歳を境にして、翌日にお酒が残るようになり、昔ほど飲めなくなったんです。

そして今、50歳を過ぎた段階で本当に酒量が減りました。

 

──若い頃と同じような勢いでは飲めなくなったんですね。

最近は無謀な飲み方は?

 

できないです。

明日に大事な仕事があると思うと怖くて!

量が飲めなくなっちゃったんですよね。

ただ以前が飲み過ぎていただけって話ですが…。

 

 

 

 

──普通になった(笑)。

 

はい、普通になったんでしょうね!50歳を過ぎて、外でお酒を飲むとしたら、日本酒は飲んで2合か3合。

う~ん、3合までいくと翌日に残るかな。

普段は1合程度で、週に2~3回ほど休肝日を設けています。

 

──ご自身の変化を感じつつ、20人以上のドクターに取材したあとはお酒の飲み方はどんな風に変わりましたか?

 

飲み過ぎていないかを気にするようになりました。

翌日が早いと俄然飲まなくなるし、仮に飲んだとしても量を調整しています。

アプリで記録つけて、食事内容や体重体脂肪、運動量を管理するといいですね。

アプリでは食事内容や活動量によって点数がつけられるので、悪い点数になりそうなときは注意していますよ。

体重計には一日2回乗るようになりましたし、家で筋トレをしています。

 

──週刊誌記者の時代から考えると、かなり健康的な生活に!

 

サプリメントや漢方薬を飲んだり、なにかと気づかうようにもなりました。

そのおかげで調子がよくなったんですよ。

食べないわけではないですが、自己ベストの状態に戻れるように調整するのが大切。

食べる量だけを減らすと、一時期痩せたとしても必ずリバウンドします。

食べる内容に気をつけて「ちょっと糖質が多く食べちゃったな」と思ったら、次の食事でタンパク質を多めに摂るなど、バランスを考えます。

健康や体って面白いなと思うようになりましたし、今も気づかっていますよ。

 

 

 

 

お酒を楽しみつつ、健康的に生きていくのは十分可能!

大切なのは、お酒が体に与える影響を理解して対策をしっかりとることです。

明日の一杯を心ゆくまで味わうために、今日の一杯や食事内容をコントロールしていきましょう!

次回インタビューでは、葉石さんが感動した地方の名店やアラフィフのお酒の嗜み方などについてお話をお聞きします。

 

写真:横山君絵 文:MOC編集部

 

 

 

 

 

 

 

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編集・構成 MOC(モック)編集部
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PROFILE

葉石 かおり

酒ジャーナリスト、一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーション理事長。
ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経て現職に。2015年、一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを立ち上げ、サケ・アカデミーを国内外で開校。日本酒の伝道師であるサケ・エキスパートの育成を行う。
NHK Eテレ「日本酒のいろは」で講師役、NHK総合「ごごナマ」などで日本酒の魅力を伝える。
「酒好き医師が教える最高の飲み方」(日経BP社)が12万部を超えるベストセラーに。近著に「焼酎マニアックBOOK」
(シンコーミュージック・エンタテイメント)がある。まもなく初のおつまみレシピ集が刊行。

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