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50代会社員を直撃するモチベーションクライシス!「役職定年」がもたらす経済的損失1.5兆円!

 

 

一般社団法人 定年後研究所は、定年制度のある組織に在籍する50代男性1,000人、女性500人および、50代に当該組織に在籍していた60代500人を対象に、定年前後のリアルな気持ちや実態を明らかにする「定年後」に関する定量調査を実施いたしました。

主な調査結果は以下の通り。

 

 

1.「50代シンドローム」

ビジネスパーソンが50代になり、「役職定年」、「50代での出向」、「希望のセクションからの異動」 などを経験することによって、「働くことに対するモチベーション」が下がる傾向があることが明らかになりました。定年後研究所ではこの現象を「50代シンドローム」と呼んでいます。

 

 

■ 50代シンドローム(1)役職定年

50代男性ビジネスパーソンのうち、5.5%の人が「役職定年」をすでに経験していることが明らかになりました。(図1)

 

図1:「役職定年」経験率 (男性 n=1,000)

 

 

「役職定年」経験者(55人)に、「役職定年」になったときの気持ちを聞いたところ、「モチベーションダウン(やる気の低下)」と回答した人が最も多くなりました(図2)

全体の約4割(36.4%)が「モチベーションダウン(やる気の低下)」を感じています。

次いで、「安堵(ほっとした気持ち)」(27.3%)、「自由を感じる」(21.8%)と、解放された気持ちを抱いた人もいますが、それ以外は、「あきらめ」(20.0%)、「さびしい・孤独」(16.4%)、「喪失感」(14.5%)など、ネガティブな気持ちが続いています。

50代が経験する「役職定年」は、「モチベーションダウン」をはじめ、ネガティブな感情をもたらしていることが明らかになりました。

 

図2:「役職定年」がもたらした気持ち(上位10項目)

 

 

■ 50代シンドローム(2)50代での出向

50代男性ビジネスパーソンのうち、「50代での出向」経験者は約1割強(11.9%)。(図3)

 

図3:「50代での出向」経験率 (男性 n=1,000)

 

 

経験者が感じた気持ちトップ3は、「モチベーションダウン」、「あきらめ」、「さびしい・孤独(図4)

「50代での出向」を経験した50代男性が感じた気持ちは、「モチベーションダウン(やる気の低下)」、「あきらめ」(ともに23.5%)、「さびしい・孤独」(16.8%)、「つまらない」(16.0%)など、ネガティブな感情が上位を占めています。

 

(図4)「50代での出向」の経験がもたらした気持ち。50代での出向を経験した男性(n=119)

 

 

■ 50代シンドローム(3)希望のセクションからの異動

50代ビジネスパーソンのうち、「希望のセクションからの異動」の経験者は、50代男性の32.3%、女性の20.2%。男女とも2割以上が経験しています。

 

(図5)「希望のセクションからの 異動」経験率

 

 

「役職定年」、「50代での出向」よりも、「モチベーションダウン」を感じる人が多い。(図5)

希望のセクションからの異動」がもたらした気持ちは、男女とも「モチベーションダウン(やる気の低下」(男性40.9%、女性46.5%)が最も高く、「役職定年」「50代での出向」に比べて、最もモチベーションダウンの高い経験になっています。

男女別でみると、男性は「モチベーションダウン」(40.9%)、「あきらめ」(27.6%)、「つまらない」(22.0%)の順となっていますが、女性は「モチベーションダウン」(46.5%)、「あきらめ」(30.7%)、「無念」(22.8%)の順となっています。

女性の方が男性よりも「モチベーションダウン」を感じる割合が高くなっています。

一方、「わくわくする」「自由を感じる」といったポジティブな気持ちは、男女ともに約1割あるいはそれ以下にとどまっています。

 

 

 

 

 

2.50代会社員が経験する「役職定年」がもたらす経済的損失は1.5兆円!

「50代シンドローム」のうち、「役職定年」がもたらす経済的損失(生産性ダウン)を試算してみたところ、50代会社員の「役職定年」がもたらす経済的損失は、約1.5兆円(定年後研究所・ニッセイ基礎研究所共同試算)と推計されました。

これは、全国の50代の正規従業員668万人に、「役職定年経験率」をかけて人数を推定(121万人)し、50代男性の平均給与655.4万円、生産性低下の割合(2割)をもとに推計したものです。50代ビジネスパーソンの役職定年によって大きな経済的損失があることがうかがえます(推計方法は下記をご参照ください)。

 

50代役職定年」がもたらす経済的損失 約1兆5872億円と推計。下記(A×B×C)により推計

(A)モラールダウン社員数:121万人
(50代正規従業員数 668万人「就業構造基本調査、総務省、平成24年」)をもとに、「定年後に関する予備調査」(定年後研究所、2018年2月)より、60代の「役職定年経験率」(49.8%)、「50代で役職定年を経験しモチベーションダウンを感じている人の割合」(36.4%)を乗じて算出)

(B)50代男性平均給与:655.4万円
(「民間給与実態調査」(国税庁、平成28年))

(C)生産性低下割合:約2割
「定年後に関する予備調査」(前出)での、50代で役職定年を経験し、「モチベーションダウン」を感じている人の18.2%が仕事内容に「満足していない」という結果をもとに推定

定年後研究所・ニッセイ基礎研究所による共同試算 2018年7月

 

 

 

 50代会社員が60歳以降の生活に向けて企業に望むこと

60歳以降の生活に向けて、企業に望む支援策は「長期休暇」、「副業公認」、「キャリア研修」などが上位に。新たな「仕事での挑戦」を希望

 

60歳以降の生活に備え、勤務先に望む支援策については、男女とも「長期休暇」(男性42.9%、女性45.8%)が1位になり、日ごろ長期で休むことなく働いてきた50代男女の希望がわかりました。2位も男女とも「副業支援」(男性37.6%、女性40.0%)となりました。

⒊位「キャリア支援」(男性32.9%、女性25.8%)は約7pt、4位「起業支援」(男性16.4%、女性13.4%)は約3pt、ともに男性の方が望む割合が高くなっています。(図10)

 

 

 

■ 調査概要

 

調査名 :「定年後」に関する定量調査
調査対象:定年制度のある組織に在籍する50代男女、および50代に定年制度のある組織に勤務していた60代男性
1)50代男性会社員・公務員 1000人
2)60代男性会社員・公務員 500人(*60代はすべて定年経験者)
3)50代女性会社員・公務員 500人
調査地域:三大都市圏(首都圏、名古屋圏、関西圏)
:三大都市圏以外(三大都市圏以外の政令都市が含まれる道県・地方都市)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2018年2月17日(土)~2月20日(火)

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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