人生100年時代を楽しむ、大人の生き方 Magazine

人生100年時代、シニアの定義もシームレスに! 平成30年間のリサーチデータから見える、日本社会の兆し。

 

 

株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメントは、1982 年から30 年以上にわたって毎年、首都圏在住の 18~79 歳男女 3,000 人を対象に「生活全般の意識調査」を実施し続 けてる。

「平成」となって 30 年。この間、人の意識はどのように変化し、これからどの ような方向に向かうのか?

長年積み重ねたデータを基に、日本の未来についての分析を行なった。

 

 

 

平成を語るキーワードのひとつは「高齢化」である。1995年(平成7年)には65歳以上が14%を超える高齢社会に、2007年(平 成19年)には21%を超える超高齢社会となり、2018年では28.1%となっている。

「気づいたら長生きだった」昭和から、平成は「長生きを覚悟する」時代になった。現在の60-70代は、ステレオタイプのシニ ア像やシニアは弱者という認識を覆してきた。国自体が高齢化する一方で「シニア」の定義もシームレスになりつつある。

世界の中位年齢を見ても日本の高齢化は群を抜いており、確実にエイジングしている日本だが、シニア世代の意識はどのように変化しているのだろうか。

年齢別死亡数では女性で93歳がピークと、まさに人生100歳時代を迎えている。

「あなたは『シニア』とは、しいて言えば何歳以上だと思いますか」という問に対し自由記入で年齢を回答してもらった結果、20-74歳の平均値は2012年には62.4歳、2017年には64.2歳で、1.8歳分上昇した。

「シニア」の認識はより年上になっている。

20~50代までは概ね認識が共通、60歳以降で年と共にシニアと認識する年齢が上がるという傾向は2012年&2017年とも変わっていない。年を とると共に「シニア年代を遠ざけたい」傾向が見られる。

60歳以上を5歳刻みで分けて、どの位の人が各年代を「シニア」だと思っているかを見てみたのが下図。50代以下の現役世代全てにおいて「60歳以 上はシニアだと思う」割合が激減し、過半数を割った。

「65歳以上はシニアだと思う」割合は、当事者の65-69歳層で認識が大きく変わり、過半数を割り込んだ。当事者を含む全ての年代でシニアだという共通認識が持てるのは、75歳以上である。

 

平成30年間での「主観的健康観(自分の健康状態をどう見ているか)」の変化を見ると、バブル期は若者(20-40代)は元気、

年配層(60代)は 「健康に自信なし」だが、現在は70代、60代の方が健康意識が高くなっており、逆に元気がなくなってきた若者世代との意識の差がなくなっている。

「高齢化」と言うと、体力・気力が衰えたシニアが増え、国全体が老け込んだ印象になりがちだが、シニアの実感を持たない60-70代がむしろ元気な 世の中になっているとも言える。

平成 30 年間で年配層は「元気」に、若者は健康への自信が低下。
バブル期は若者(20-40 代)が元気、年配層(60 代)が「健康に自信なし」だったが、現在は 70 代、60 代の方が 健康意識が高くなっており、逆に元気がなくなってきた若者世代との意識の差がなくなっている。

<考察>

国とともに老いてく国民の「健康感」、逆に若返る年配層、現役世代にとって平成は「ストレス」の時代

「人生 100 年時代」に突入し、高齢者に対する意識も大きく変わったのが平成時代。

国全体は年々年老いていき、社会保障や医療問題では「世代間格差」、政治では「シルバー民主主義」と、若者の将来不安を助長しているとの指摘もある。

世代間の話題では「分断」という課題があります。平成時代に入り、日本のシニア層は見た目も心も若返るとい った前向きな姿勢がみられるのに対して、いまだに「高齢者は弱者」といった価値観で向き合うことで分断が生 じているのではないだろうか。

また、健康に対する意識には社会の健康状況(背景)と大きく関わりのあることも見えてきた。

平成時代の現 役世代にとって、「就職難」や「雇用の不安定」といった「ストレス」が健康に多く関係してきたのも平成時代であ ると言る。

 

「シームレス社会」だからこそ「高齢化の考え」を打開する

世代間では分断を煽ることは多いですが、今後、日本において、年齢によるセグメントでは市場の成立はますま す難しくなっている。

実年齢でなく、自分にとっての「年齢」で生きてくことも一つの考え方かもしれない。

また、趣味など夢中になれることのような「好き」という思いには年齢の垣根は関係しない。

本調査では、これからの時代を「シームレス社会」と読み解いた。

企業と生活者との関係だけでなく、人と人 との関係もフラットになり、様々な水準がフラットネス、ボーダーレスな方向へと進んでいる。

特にテクノロジー の進化によって社会全体が、「シームレス」なものへと向かっている。

これからの「人生 100 年時代」社会にとって、「高齢」に対する意識こそシームレスに進めることが必要なのでは ないだろうか。

「こうあるべき」といった常識だけに捉われず多様な価値観と柔軟な受容性を持つことが「シー ムレス社会」に必要な条件なのかもしれない。

 

■調査概要■

調査名:調査地域:調査対象:サンプル数:サンプリング手法:調査手法:調査実施時期:

CORE1988~2018 マスター調査
首都圏 40km圏(調査地点 200 地点)
’02 年まで 18~69 歳、’03~’12 年 18~74 歳、’13 年以降 18~79 歳男女個人 有効回収 3000 サンプル (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付) 住宅地図を用いたエリアサンプリングで抽出 訪問・郵送併用の自記入式留置調査
毎年1回 10月実施

■会社概要■

会社名 : 株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント

事業内容:マーケティング・リサーチの企画設計、実施及びコンサルテーション

URL       : https://www.rad.co.jp

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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