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愛し愛される人生は、老いと優しさの共存から。OLIVIA(オリビア)氏インタビュー【第3回】 

 

 

男女を問わず、性に関するお悩みにアドバイスをしてきたOLIVIAさん。きっとたくさんの人の人生に、性を解放させてきたことでしょう。現代はセックスレスや性の不一致など、性にまつわるトラブルは尽きません。インタビュー第3弾の今回は、夫婦間のセックスを中心にお話しを伺います。長年連れ添った夫婦における欲情、身体の老いを感じ始める中高年のセックスなど、今までなかなか語られることの少なかったテーマに対して、目から鱗のアドバイスをいただきました。

 

 

──多分女性の中には、夫に対してセックスについて切り出しづらい方が多いように思います。なにか、きっかけを作るタイミングとかそういうのってアドバイスはありますか?

 

まずは、「二人きり」の時間をつくることですね。お子さんも、親も、誰もいない「二人きり」の時間です。

日常生活から二人きりの時間を確保するとか、あとは二人きりになってリラックスしながら喋るっていうのを、その合間にセックスの行為の最中じゃなくて、その前後にその話を盛り込んだ方がいいと思っています。

一緒にお風呂に入る習慣があるご夫婦やカップルだったらそういう時間にセックスの話をしてもいいですね。

私がおすすめするのは、マッサージやグルーミング(耳掃除、爪切りなど)とか、性的じゃない身体のふれ合いをしている最中に、話せる状態のとき。ですかね。身体が緩んで無防備の状態の時がねらい目だと思います(笑)

セックスの相性がいい二人ってどういうものかっていうと、「性に関してタブーなくちゃんと喋れる二人」なんですよ。それさえできれば相性ってどんどん良くなると思っていて、たとえば「この体位ちょっと痛い」って言ったら「じゃあこっちは大丈夫かな」って二人で工夫できるような。そうすると、絶対に気持ちいい体位っていうのが二人で見つけられるんです。それくらい、「話す」というコミュニケーションは大事なんですね。

 

 

 

 

──セックスレスの場合、たとえば夫婦間でどっちかがセックスしたいんだけど、どっちかがやりたくなかったらすれ違ってしまうじゃないですか。その溝を埋めるにはどうしたらいいんでしょうか?

 

そういったことがきちんと話せる二人であれば良いですけど、そうじゃない場合には、もっと前段階の話になりますけど、ファーストステップとしたら目を合わせて挨拶をして会話をするっていうことからですかね。

 

──目を見て話すことから、ですか!?

 

いや、実は目を合わせないで話す夫婦とかカップルって多いんですよ?まあ言いにくいことは視線をずらした方がいいので、なんかこう肩揉みながら後ろから言うとか、うつ伏せでマッサージしているときに言うとか、その方が面と向かうよりも緊張感が少なかったりはしますので、そういう場合もありますけど…。

あとは、セックスをしたい側の方からセックスしたくない側に対してスキンシップというか、全身をケアするようなマッサージをしてあげることや、膝枕で耳掃除とか爪切りとかそういうことから始めてもらえればと思います。触れ合うことさえしてない日常的にね、セックスっていうとものすごくハードルが高くなっちゃうので。

極端な話、目と目を合わせるのも性行為の第一歩だと思うんですね。ちゃんと目を見て会話をする。前戯の第一歩と言っても良いくらいです(笑)

後は、毎朝の挨拶、「ありがとう」と「ごめんなさい」という言葉のやり取りですね。「愛してる」は照れくさいかもしれないけど、「ありがとう」と褒めるとかね、変化に気づくとか、「あなたのことにとても関心があります!」っていうのを、新婚時代くらいわかりやすくするんですよ。「あなたに興味があります」っていう、本当にちゃんと見てますよ~っていうのを意識してやっていくだけでいいんです。「今日は顔色いいんじゃない」とか、「あれ今日髪分け目違う?」とか、何でもいいんですよ(笑)

 

 

 

 

──女性らしさをはき違えて、たとえばちょっといい下着を着ければいいんじゃないかとか、服装をちょっと変えればいいんじゃないかとか、ついそっちに行きがちじゃないですか。「セクシー」っていう分かりやすさも大事かもしれないけど、そうじゃなくてやっぱり目を合わせるとか、っていう意味合いで先生よろしいんでしょうか(笑)?

 

中高年とかご夫婦の欲情って「優しさ」で欲情するって思うんですよ。優しさとか可愛らしさ。で女性がセクシー路線で行く引かれちゃったりするんですよ。旦那さんからね、「どうしたの、お前!?」みたいに言われちゃうんです。セクシー作戦よりも、可愛らしい感じにキュンとする。ハートがときめく作戦に変更したほうが良いと思いますね。

 

──「おまえ、かわいいな」ですね!先生(笑)?

 

はい、そうです(笑)「お前エロいな」じゃなくて、「お前かわいいな」って思わせる作戦の方が絶対私は作戦成功すると思いますね。たとえば部屋着も、エロい部屋着とかじゃなくて、さわり心地がいいとか、隣に寝てて肌にすっと来た時になんかちょっと触りたいなってなるようなものだとなお良いですね。

そもそも女性の肌って男性より断然すべすべなので、クリームとか塗ってね、触りたいなっていうような肌にするとか、プルンとした、みずみずしさなんです。

「エロじゃないことにも欲情する」って、みなさんに伝えて回りたいくらいですね(笑)

かわいいなって思わせた方が男性は近づきやすくなるのは間違いないと思います。若い頃のセックスと恋人同士のセックスは「ザ・エロ」でいいと思うんですよ、即物的ですが、視覚的にエロいものに刺激を受けて「セックスしたい!」でいいと思うんですけど、「同じ人」とずっとしていくって、動物的なセックスじゃないんですよね。もっと人間的なコミュニケーションを要するセックスになっていくんです。そうなると、もっと優しい雰囲気で性的な触れ合いに発展するような作戦を取った方がいいと思いますね。

 

 

 

 

──エロと真逆にありそうな「優しさと可愛らしさ」が大切なんですね。考えてみると頭使ってセックスしてますもんね、先生の今お話だと、「痛かったらこうして、じゃあこうしよう」みたいな。

 

そうです、だからこそ会話だったり、コミュニケーションがすごく大事になってくるんです。本能だけに頼るセックスは、同じ人とずっとするってどうしてもマンネリになってしまうんですよね、興奮が続かず飽きてしまう。それを維持するのは至難の業なんです。それならば、路線を変えることが大切ですね。ただ、動物的に欲情するっていうのも大事なので、自分のパートナーがどういう事をするとムラッとするのかっていうのを普段から観察しといたほうがいいですね。たとえば女性だったら、ご主人はどんな下着が好きかとか、どういう時にエッチな気分になるのか、とか。お酒を飲んでる時なのか、時間がゆったりある時なのか、リサーチですね。

きっかけづくりになるような、いろんなスイッチをたくさん持っておくと良いですよね。そういう二人の時間を夜つくるためにも、家事育児は昼間の間とか夕方とかに、出来るだけ片づけておいて、まず時間を作るのもすごく大事だと思いますね。

 

 

 

 

──これまでのお話だと、中高年からは本能的なセックスから理性的なセックスに変わるって話だったじゃないですか。興奮して、男性が勃起して…というセックスの仕方も変わるということなんでしょうか?

 

そうですね、中高年以降のセックスは、「相手を喜ばせる」っていうものにちょっと目覚めていくといいと思いますね。男性の場合だったら、男性機能も低下してくるし、自分の喜びっていうよりはパートナーが喜ぶとか気持ちよさそうにしているのを眺めて、悦に入るみたいな楽しみ方を入れるとご自身もピンチを避けられると思いますね。「今日俺ダメだから気持ちよくさせるね」みたいな、ご奉仕的なセックスに切り替えると自分のコンプレックスもカバーできるし。

逆に女性は、今までは男性に身体を貸すとか、なんとなくセックスは男性の時間って思っていたところを今度は自分が主体的に、自分が気持ちよくなるにはどうしたらいいんだろうっていう風に変えていく。そういう風にしていくと男女バランスよくなるかなと。歩み寄っていくみたいな感じがいいかなと思いますね。人生経験も増えますし、身体の衰えもそれぞれ感じてますし、若々しさを求めすぎない、やっぱり「優しさ」のセックスができる年代になった、と捉えてほしいですね。

今こそ子供を作るっていう生殖のための行為ではなく、自分が楽しめるセックスっていうのを追及していく時期に入っていくんじゃないかなとも思います。

セックスカウンセラー仲間が言っていたんですが、大体48歳くらいから50歳手前で閉経を迎える時期に「私は、女としてこのまま終わっていいのか」みたいな感じになるんだそうです。女としての自分の価値観とかね、そういったものと性的な魅力を関連付けて悩んだりとか、行動に移す方が、増える傾向があるみたいですね。もちろん、それは自然なことなんじゃないかなと思います。

 

──逆に言うと、48~50歳っていうその年齢が分かっていれば、ここに向かってたとえ性行為ができる人がいなかったとしてもマッサージしたりとかお手入れしていくっていうのは大事かもしれないですよね。

 

そうですね、セックスする相手が常にいたらベストではあるとは思うんですよ。そういう気持ちがあっていつでもできる人がいるっていうのは、女性の性的な部分ではすごく満たされると思います。また、女性のライフスタイルを見ていても、性欲って上がったり下がったりとか、女性だと緩やかに上下するみたいなんですね。

よく年齢とともに女性は性欲が上がるって言われてますけど、そんなことなくて、やっぱり昔に比べるとちょっと落ち着いたなとかあるんですね。なので、「またちょっとしてみたいな」っていう時期が来た時に相手がいないとやっぱりフラストレーションになるので、コンスタントに性的な関係を持てる相手がいるっていうのは長い目で見ると大事なことなのかな、と思います。それが結婚してたら夫婦ですし、カップルでもいいですしね。

 

 

 

 

──上がり下がりがありつつも関係を維持していくっていうのも大事は大事なんですね。

逆に女の人から見て旦那さんだったら旦那さんを男として見れないとか、ちょっとこうとてもじゃないけどセックスっていう発想にならないみたいな人も多分いると思うんですけど…

 

それは、たぶん異性として見る努力をしてない人だと思いますね。異性として見る努力をしないと多分見れなくなるんだと思います。それは、誰でもそうです。自然と、家族になっちゃうし。

そういう意味では、性的な目で見るっていう行為もセックスも第一歩なので、自分の夫とか自分の妻を性的な目で見るっていうのを全然してない人は先ずはそこから始めますね。

「何をしていいかわからない」っていう方には、とにかく夫やパートナーに目を掛けるというか気に掛けることをおすすめしますね。私も結婚して思うんですけど、やっぱりそうやって意識しないと多分どんどん惰性になっていっちゃうんです。「うちの夫老けたな」とか客観的に突き放して見てみる。じゃあ歳をとっていく中で、この人がどうやって健康的に残りの人生を歩んで、どうしたら他の人から見ても「素敵な旦那さんね」って言われるか、維持していくか、目をかけることがすごく大事だと思います。そういう、日常生活の積み重ねがセックスに結び付くというか。夫婦だったらなおさらですね。結婚相手以外だったら飛び道具的にパッと燃えて、興奮すると思うんですよ。むしろなんかさっき言った思いやりとかじゃなく、一時的に興奮したりとか、やっぱたまにしかしないから身体も反応して、女性も濡れるかもしれないけど、やっぱそれとは「別物」と考えて、日常の些細な部分を大切にすることが重要だと思いますね。

 

 

OLIVIAさんは最後に、「相手を見損なうんじゃなくて見直していく作業が必要だと思いますね」と、パートナーのいいところを見つけて、人生をともに歩むことの大切さを教えてくれました。
日常とセックスを“別モノ”として考えてしまいがちになる私たちですが、むしろそれは、逆。日常生活の中にある「セックスの種」を大事に育てることが、よりよいラブライフに必要なようですね。

 

 

写真:田形千紘   文:掛端玲

 

 

 

 

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編集・構成 MOC(モック)編集部
人生100年時代を楽しむ、
大人の生き方マガジンMOC(モック)
Moment Of Choice-MOC.STYLE

 

PROFILE

OLIVIA

近著「最高に気持ちがいい!感じるセックス、飽きないセックス」「誰も教えてくれなかった飽きない!セックス」「人に言えない、セックス相談室」ほか。ラブコミュニケーションや五感開発にまつわるコラム執筆や講座を開講。
女性ファッション誌からスポーツ紙まで、ラブライフに関わる情報を発信中。

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