独立行政法人国立科学博物館は、 千葉県習志野市に新しい隕石が落下したことを確認。
隕石の落下は2018年の小牧隕石以来2年ぶり。
国内で53番目に確認された隕石となる。
概要
7月2日(木)2時32分頃、 千葉県習志野市のマンションに隕石が落下した。
宇宙線生成核種からのガンマ線を検出し隕石であることを確認した。
今後、 分類を確定し、 国際隕石学会に名称を「習志野隕石」として登録申請する予定である。
習志野隕石(仮称)の確認経緯
7月2日午前2時32分、 関東地方上空を西から東へ流れる大火球が観測された。
7月4日、 千葉県習志野市の一般の方から千葉県立中央博物館へ隕石が落ちたのではないかというお問い合わせがあり、 7月5日に実物を確認後、 当館に調査を依頼された。
7月6日より約1週間のガンマ線測定を行い、 宇宙線により生成する放射性核種(宇宙線生成核種)のアルミニウム-26(半減期約70万年)、 ナトリウム-22(半減期約2.6年)、 マンガン-54(半減期約312日)、 マンガン-52(半減期約5.5日)等を検出した。
これにより最近落下した隕石であることが確認された。

落下状況
7月2日(木)午前2時32分に大火球が流れ、 同じ頃、 千葉県習志野市のマンションの2階で大きな音がした。
朝に玄関を開けると、 玄関前の中庭に面した共用廊下に石の破片があることを発見した。 その後、 火球のニュースを聞き、 隕石の破片ではないかと思い、 翌朝拾って保管した。
廊下の手摺りにも隕石が当たった跡と思われる傷があった。
また、 他にも破片があると思い、 7月4日に管理人と一緒に中庭を調べて2つ目の破片を発見した。
2つ目の破片は雨と外気に2日間当たっていたため、 隕石に含まれる金属が錆びて茶色くなっている。


隕石について
最初に発見された破片
・重さ:63g
・大きさ:45x30x25mm
2番目に発見された破片
・重さ:70g
・大きさ:50x35x20mm
・金属が錆びて茶色くなっている
2つの破片はきれいに合わさる部分があり、 1つの隕石が割れたものと考えられる。
外観から普通球粒隕石(コンドライト)の一種と思われる。
今後の予定
現在、 大学や研究所の隕石研究者の協力をいただいて鉱物や希ガスの分析を進めている。
分析により隕石の分類が確定した後(約1ヶ月程度を見込んでいる)、 国際隕石学会に名称を「習志野隕石」として登録申請する予定である。
重ね合わすことができる面 国立科学博物館
色見本 国立科学博物館
国立科学博物館
編集・構成 MOC(モック)編集部
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