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ためになる!試したい!教えたい!防災Tweet ベスト10! 警視庁災害対策課インタビュー第二回。

 

 

ツイッターは、情報の発信者と受信者のコミュニケーションが生まれるツール。ひとつのツイートに対して、リアルタイムの「声」が湧き上がります。約70万というフォロワーからのリアクションを、災害対策課のみなさんはどのように受け止めているのでしょうか。

 

 

――注目度が高まっている災害対策課ツイッターですが、フォロワーから実際にどのようなリアクションがありますか?

 

好意的なものが8~9割です。ツイート内容によっては、「それは違うのではないか」といったご意見をいただくこともありまして、ご意見は今後の投稿への参考にしています。

ツイッターは140字という文字数の制限がありますので、どうしても伝えきれないこともあるようです。こちらの言葉が足りなかったり、表現によって受け止められ方が異なったりすることは起こります。

リツイートやいいねのスピード感には驚かされていますね。「香りによる気分転換」は、ツイートした直後からご意見が届きました。

 

 

避難所生活でのストレスを和らげる方法のひとつとして、香りの効果を紹介したのですが、香りを苦手に感じる方やアレルギーをお持ちの方がいますので、配慮が必要ではないかと。そういったご意見をいただいた際は、フォローのツイートをし、説明を補うように心がけています。

 

 

リアクションをすぐにいただくくらい、みなさんに注目してもらっているんだということを課員一同で感じた一件でした。

 

 

 

 

――警視庁として、災害対策課ツイッターの宣伝はしていらっしゃらないんですよね。

 

特には行っていませんね。徐々にフォロワーが増えていき、昨年に一気に増加しました。ここまでフォロワーが増えるとは驚きだったんですよ。マスメディアの影響はやはり大きいです。

テレビで取り上げられたなかで、フォロワーのリアクションが大きかったものの代表が、「ペットボトルでランタン」です。

 

 

このツイートでは懐中電灯とペットボトルなどを用いるとランタンとして使うことができますよ、という情報でした。家庭にある身近なものでできる防災テクニックですね。「警視庁推奨!」という大きな謳い文句付きで紹介されていたのを、テレビで目の当たりにしました。「おぉ~!」とその時に思ったのですが、みなさんからの反響は予想を大きく上回るものでした。そのほかにも反響の大きかったツイートがたくさんあり、毎回驚いています。

 

――過去の投稿のうち、1万件以上のいいねまたはリツイートをいただいたものを教えていただくことができました!

 

☆反響大!防災ツイートベスト10

第1位 10円玉で袋を簡単に開ける方法(29/10/25)

 

第2位 ペットボトルでランタン(29/3/1)

 

第3位 水でカップ麺を作ってみた(29/8/22)

 

第4位 新聞紙で紙薪を作ってみた(30/4/5)

 

 

第5位 ステンレスソープについて(29/12/14)

 

第6位 持ち運びやすいガムテープ(29/7/18)

 

第7位 公衆電話の使い方(30/3/26)

 

 

第8位 疲れにくい靴紐の結び方(29/10/17)

 

 

第9位 ラップでスマホを保護(29/11/9)

 

第10位 ツナ缶でランプ(25/11/28)

 

 

第1位に輝いた「10円玉で袋を簡単に開ける方法」は、リツイート、いいね共に10万を越えました!

(いいねは17万を突破)脅威のツイートでした。

比較的ここ1年以内の投稿が上位を占めるなか、第10位の「ツナ缶でランプ」は平成25年に投稿されたもの。

MOC編集部の心にぐっと響いたのは、第8位「疲れにくい靴紐の結び方」。写真6枚の説明付きのうえ、使用している靴紐は紅と白で色を分けているという、視覚的なわかりやすさがありがたい!災害対策課のツイッターには、こういった細やかな気配りが随所で見られます。

 

 

 

 

――改めて反響の大きさがうかがえますね。う~ん、どれも試したくなる!

 

第1位「10円玉で袋を簡単に開ける方法」は、課内でも試してみる者が続出でした(笑)。身近なものでできますから、余計にやってみたくなるみたいですね。

第4位「新聞紙で紙薪」には驚かされました。新聞紙を細かくしてからいったん溶かすと、新聞紙が粘土のように変わり、薪のように使えるという活用方法です。つい最近の投稿にも関わらずこんなにヒットしていますね。

第7位「公衆電話の使い方」には時代の流れを感じます。公衆電話は災害時の通信手段として有効なのですが、今の子どもたちは公衆電話の使い方がわからない。公衆電話を使ってみてもらうと、受話器をあげずにお金を入れてしまうんです。受話器をあげてから入れないと通話が始まらないのですが、実際に使う機会がないとわからないものですよね。是非、お子さんに教えてあげてほしいです。

ほか、惜しくもベスト10には入らなかったのですが「キッチンペーパーで簡易マスクも、付け心地がなかなか良いらしいんですよ。

 

 

――たいへん興味をそそられるランキングでした。ところで春の異動の季節が過ぎましたが、ツイッター隊のメンバーの入れ替わりはありましたか?

 

毎年ありますね。アイディアマンが去っていくことも……。第5位のステンレスソープのネタは、釣り好きの課員によるものですが、手についた魚の匂いをとるためにステンレスソープを使ったことからヒントを得たツイートです。第9位の「ラップでスマホを保護」もそうですね。しかし今回の異動で……。

 

――あぁ!釣り人ヒットメーカーが(笑)!!

 

(笑)。一方で入ってくる者がいますので、新しい風が災害対策課ツイッターに吹くことを期待しています。新しく災害対策課へ来た課員は、過去のツイートを見て概要を掴んでくれているところです。気負いすぎず、自分の個性を出してもらいたいと思います。今までとは異なる切り口で、新たなアイディアマンが出現する可能性がありますよね。

 

 

 

 

――奇をてらうのではなく、みなさん自身の生活に根ざしたトライ&エラーによってユニークさがにじみ出ています。ただ情報を垂れ流すのではなく、手間暇がかかっている内容が多いからこその読み応えですね。

 

これだけ注目していただいているということには、やはり身が引き締まる思いです。知名度の上昇、フォロワー数の伸びとともに、課員一同のやる気があがっています。「いいツイートをしていこう!」という意欲に繋がっているんですよ。

もともとツイッターを始めたのは、災害発生時に必要な情報をできるだけスピーディにお届けすること、それらを多くの人々に広めていくことが狙いでした。国民のみなさんの安全のためにも、フォロワーを増やすことは私たち災害対策課の共通の願いですね。

ツイッターは災害対策業務のうちのひとつとして、重要な部分を担っているという認識を持ち、日々の投稿に臨んでいます……が、ツイートのローテーションが回ってくることが時にはプレッシャーにも(笑)。

そんな時、フォロワーのみなさんがいてくださることは大きな励みです!災害対策課のツイートが、防災について考えるきっかけになれば非常に嬉しいです。

 

試したくなる情報満載の防災ツイッター。「試したい」心が刺激され、「自分でできた」自信へと繋がっていくようです。そこからさらに人に教えていくことで、防災情報はもっともっと広まっていく。ツイッターの強みを見事に活かした防災情報発信例を見ることができました。

次回のインタビューでは、3.11東日本大震災から七年を迎えた今、災害対策課のみなさんと「防災力」について考えます。

 

 

写真:田形千紘     文:鈴木舞

 

 

 

 

注目度急上昇中!警視庁・防災ツイッターが今面白い! 警視庁災害対策課インタビュー第1回。

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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PROFILE

警視庁 災害対策課

山下桂一警視
1963年東京都生まれ。1982年警視庁入庁。青梅署警備課長、第四機動隊副隊長、警察庁長官官房国際課課長補佐を経て、2016年2月より現職。入庁以来、主に警備警察に従事。

村田尚徳警部
1974年茨城県生まれ。2003年警視庁入庁。警察署、機動隊などを経て、2017年4月より現職。熊本地震時、現地で災害支援活動に従事。

横井吾朗警部補
1976年神奈川県生まれ。2001年警視庁入庁。警察署、機動隊、警察学校教官などを経て、2017年11月より現職。主に広報啓発活動に従事。

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