人生100年時代を楽しむ、大人の生き方 Magazine

新型コロナウイルスの影響で困窮するフィリピンのストリートチルドレンたち。彼らの自立を目指した支援を!

 

 

フィリピンの新型コロナウイルスの感染拡大に伴う都市封鎖(ロックダウン)で困窮するストリートチルドレンとその家族のため、緊急支援活動に取り組んでいる。

これまでに累計2,400以上の支援物資が、 ストリートチルドレンとその家族に配布された。

 

 

認定NPO法人アジア・コミュニティ・センター21は、 フィリピンでの新型コロナウイルスの感染拡大に伴う都市封鎖で困窮するストリートチルドレンとその家族のために、 2020年4月3日(金)より緊急支援に取り組んでいる。

ACC21の現地パートナー団体チャイルドホープ・フィリピン財団(以下、 チャイルドホープ)は、 フィリピン・マニラの路上で暮らす子ども・若者とその家族600世帯を対象に、 5月25日までに累計2,427の緊急支援物資を配布。

また、 このほかに、 のべ800世帯に対して調理済みの食品を配布。

150世帯に衛生キットを配布した。

日本の皆さまからのご寄付は、 これらの活動の一部に充てられている。 (※1)

大人と同居している場合、 支援物資はストリートチルドレンの親に配布される。

緊急支援物資を受け取った路上の若者たちの中には、 ACC21がこれまで支援してきた「路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」に参加した若者60人が含まれている。

 

 

収入が途絶え、 困窮する若者たち

彼らにインタビューをしたところ、 若者たちの多くは厳しい外出・移動制限が課せられる中、 屋内で暮らしていますが、 収入が途絶えたことで水道光熱費や家賃の支払い、 日用品の購入などが滞っています。

そのような状況を少しでも改善するために、 警察や自治体の監視の目をかいくぐりながら、 路上での販売、 ごみ漁り、 荷物運び、 トライシクル(三輪タクシー)、 物乞いなどでわずかでもお金を稼ごうとする若者もいます。 ただし、 これらの活動はすべて禁止されており、 取り締まりの対象となります(2020年5月時点)。

 

 

制限が緩和されても影響は続く

5月28日、 フィリピン政府は、 マニラで3月15日から続けてきた外出・移動制限の措置を6月1日以降緩和することを決定した。

フィリピン政府が定める4段階の「コミュニティ隔離措置」のうち、 下から2番目となる「一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)」の対象となり、 これまで禁止されていた公共交通機関の運行や、 人数制限が課せられていた事業所や工場の操業などが許可されるようになる。

しかし、 市民の足であるジープニー(乗り合いタクシー)は運行禁止、 飲食店は持ち帰りや宅配のみ許可、 娯楽施設や観光施設も営業禁止、 と市民の生活には大きな影響が続く。

残念なことに、 ACC21がチャイルドホープとともに2018年夏から取り組んできた「路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」に参加し、 就職を果たした若者たちも、 過去2か月半の就職先の営業・操業停止によって、 職を失う事態が発生している。

そのため、 彼らが再び仕事を見つけ、 生活を再建するまでの間、 継続的に支援を行っていく必要がある 。

 

感染の状況でいえば、 全国の感染者数が17,224人(うち死亡者950人、 治癒3,808人 ※2)で、 新規感染者数はここ数日増加傾向にある。

しかし、 チャイルドホープからの情報によれば、 検査能力に限界があるため、 医療従事者や症状のある患者、 政治家などへの検査が優先され、 路上生活者やスラムの住民への感染の広がりの実態はわかっていない。

措置が緩和されることで、 さらに感染が拡大することも危惧される。

このような状況を受けて、 ACC21は当面の間、 現地パートナー団体・チャイルドホープと協力して、 政府から十分な支援が受けられない子どもたちとその家族に食べ物と必要な支援が行き渡るよう、 引き続き、 緊急支援に取り組んでいく。

 

呼びかけ開始以来、 6月1日(月)までに、 のべ95名の方から、 78万3,090円におよぶご寄付をいただいた。

引き続き、 ご寄付を受け付けている。

※1 配布数は、 日本からのご寄付のほか、 チャイルドホープが独自に集めた資金によるものを含む全体数です。

※2 感染状況は、 2020年5月30日時点の保健省発表データによる

 

\「フィリピンの路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」とは?/

ACC21とチャイルドホープは、 2018年7月より、 フィリピンの首都マニラにて、 「路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」に取り組み、 年間30人の若者が就職・起業するための職業技術やより良い人生を生きてゆくための価値観を身に着けられるよう支援している。

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
人生100年時代を楽しむ、
大人の生き方マガジンMOC(モック)
Moment Of Choice-MOC.STYLE

 

PROFILE

MOC 編集部

大人の生き方Magazine MOC(モック)編集部
芸術・イベント・自治体のニュースから厳選した情報のみをお届けします。

新型コロナの感染拡大で明らかになった、南アジアにおける衛生作業員の劣悪な労働実態

ウォーターエイドの新しい報告書によると、 南アジアの衛生作業員は、 新型コロナウイルス感染症が広がる中、 防護具が不足…

新型コロナ患者の避難場所はどこに?難民キャンプでの強制隔離による健康悪化を懸念

ギリシャ・レスボス島のモリア難民キャンプで、 初の新型コロナウイルス感染者が1人報告された。 ギリシャ政府はこれまで、…

コロナウイルス×水害 復興に向け人手不足が続く、熊本県人吉・球磨。現在、支援活…

令和2年7月豪雨の被害を受けた熊本県人吉市。その復旧支援を行う一般社団法人 熊本支援チームは、 コロナによる深刻な人手…

アフガニスタン豪雨被災。コロナウイルス 感染拡大防止と緊急支援の実施準備を開始

アフガニスタン北東部で8月下旬、 局地的な豪雨による洪水や鉄砲水が発生し、 少なくとも死者160人以上の惨事となってい…

世界に広がる日系人。現在、アイデンティティーは如何に継承されているか?日系人の…

日本財団は、全米日系人博物館(米国・ロサンゼルス)と協力して、世界各地に住む若い世代の「日系人」を対象とした世界規模の…

神社は誰のものか? 創建1300年の大御和神社で起こった土地売却問題について、…

徳島県徳島市国府町で起こった、「大御和神社」の土地売却問題。前編では「大御和神社を守る会」メンバーそれぞれの想いを中心…