経営者・竹内力氏の交友関係のひとつが起業家仲間であるのだとか。日本を支える経営者の一人として、日々その力を充電しているそうです。
第三回インタビューでは、人生100年時代に生きる私たちがどのようにして自分なりの生き方をモノにしていくか、そのヒントをいただきました。
──起業家仲間の集まりは、共通点もあり、個性もあり。ビジネスマンとしても人としても刺激になりそうですね。
連絡手段はLINE。「即行動力ある男組」っていうLINEチームを作った(笑)。スゲーいいタイトルでしょ? 俺、タイトルにはこだわるんだよ。LINEの画面はスタンプだらけ。老眼だから(笑)。文字なんて読んでらんねーの。ハハ、みんなスタンプしか(投稿して)ない!
──(一同笑)。この男組なら日本を動かせそうですか?
そうだね! 男組のメンバーは全国に散らばってるんだよ。熊本の震災なんかの時も男組で連絡取り合ってさ。水とかトイレットペーパーとか倉庫に入るくらいドーンと送った。メディアが入ってる大きな避難所には物資が届いていたけど、そうじゃない所って物資がなかなか届いていなかった訳。そういう場所をネットで調べて、そこに全国から集めた物資を運ぶ。
“いざって時に力になれる奴ら”、“心ある奴ら”を集めてるんだよ。俺は気が短いから、やるんならサッサとやろうぜ! やるか、やらないかのどちらかだろ!って。
中途半端が何でも一番駄目。喧嘩でもそう。躊躇したら一瞬でパァンとやられる。常に覚悟がないとね。覚悟がないならやらないほうがいい。
ビジネスもそうだよ。やるかやらないか、先行投資するかしないか、できるかできないいか。どっちかだよ行けると思ったらガンガン行く。「最後に責任をとるのは俺だから大丈夫、みんなイケー!!」と背中を押すのが会社を作った人間の役目だよ。
──力さんの傍にいれば、人はみんな「即行動力のある男または女」になれそう……。
人生は一度きりだぞ。いつ死ぬか、何が起こるか分からねーじゃん。生きているうちに、納得できるかどうか。ツマンね―人生で終わっちまうぞ? それでいいのかよ?
最期はひとりで燃やされるんだよ。いい意味でも悪い意味でも。火葬場に行って、棺桶に入れられて、でも燃やされる時は独りっきり。人生の途中で家族を得ても、結局のところ人間は単体なのよ。
だから「一個人一個人が人生をちゃんと生きろ!」っていうのはそういう事。短い人生、俺もはっちゃける。最終的には責任を取る、守る、自分の事にはケリをつける。俺は俺で単体、一個人なんで人生を謳歌したい、そのために頑張ってる。自分の力でのし上がろうと頑張ってる。そういう訳。
──“ちゃんと生きること”と“人生を謳歌すること”がリンクしていますね。それでいて責任を負うことも忘れない。
綺麗ごとばかりで生きていけるかっていうと、違うよね。
給料なしで働ける? 飯食うためには金が必要なんだよ。金金金金、金のことばっかり言うのは気持ちワリィけど、金がないと新幹線も飛行機も乗れない、どこにも行けやしない。どんな政治家だって金がないと、仕事できないわけだ。
最近、不倫報道が多いよね。不倫してても、ちゃんと働いてりゃいいんじゃねーのって思うけどね、俺は。どこで線を引くんだよ。セックスしていい、しちゃいけないっていう線引き。結婚相手だけじゃないとダメなのか、風俗ならいいのかよ。不倫の糾弾はやり過ぎだよね。正義じゃねーよ、あんなの。
セックスだって、楽しむもんじゃん。かといって必ずしも裏切ってる訳でもない。だって欲ってあるじゃん。性欲、睡眠欲、買い物欲、食欲。カレーばっかり食ってたら飽きるだろ! ハンバーグ食いてー! しゃぶしゃぶ食いてー! そうなるんだよ。
──個人を叩く風潮がとどまるところを知らなくなってきていますね。
なんかみんな、反論せずに謝っちゃうよね。不倫なんて、家庭で謝りゃいーじゃん。国民のみなさんっつって謝ることじゃない。そんなことで騒ぐのはくだらないって言ったら言ったで、叩かれるじゃん。揚げ足を取られる。
法律違反を叩くのはいいよ。それは正義だよ。でも不倫はさ、家族間の話じゃん。セックスレスとか他人には分からない、あえて公表しない問題を抱えているかもしれないし、お互いそういうのを許容しているのかもしれないし。
夫婦だからって家族だからって、常に監視したりチェックし合ってるわけじゃないよ。お互い、個人個人の生きる道がある訳だろ?
それでも人を叩く風習があるけど、そこまで言うなら(叩く側も)顔出せよって思うよ。マスコミにしろ、ネットで誹謗中傷する人間にしろ。
闘わないといけない部分ってあるよね。んで、負けるのは嫌だね。そうやって俺は這い上がってきた。負け戦はやりたくない。やるんだったら勝つ気持ちで挑んでいかないと。
そして、勝つために頭を使わないと駄目だ。ぼ~っと生きてたら、どうしようもない。それじゃ出世できないぞっていうのと一緒。ぼ~っとしてるうちにいつの間にか大金持ちになれたら最高だけどさ。そうはなれない訳だよ。自分の力でのし成り上がって成功してる人は、それだけ頭を使ってる。本当凄いと思う。
──自分の人生のためには、闘う必要もある!
しょうがないよ、人生一度きりだから。でもね、ホントは俺、みんなと友達になりたいんだよ。ただ俺に歯向かってくる奴は……。それも運命だよ、運命!
芸能人とか面倒くさい商売だよ、ホント。普通に外食しててもよくスマホで撮られてる。写真はまだいいけど、動画はなんかは嫌だよな。食ってるところをジィ~って撮影されるのはなぁ。ラーメン喰ってるときなんて麺を啜ってるところを撮られてさ……。だからって撮るのをやめろとは言わないよ、言わないけど。だから撮ってる奴に向かって「お前、撮ってんだろォ~!?」ってね、怒りはしないよ。フザけた感じで言う。すると向こうはね、すげービビるの(笑)。
そういうのは面倒だね。引退しても“元”芸能人がって言われるし。芸能人である前に俺、日本人だからね。日本人である前に俺、地球人だからね。
──人生は一度きり。その限られた時間のなかで、力さんが心がけていることは?
自分をどこまで伸ばすかは自分次第。この世に生まれてきた自分をどう料理するか。生まれて来るって、それだけで運がいい訳なんだよ。超ラッキー。命にならなかった精子卵子の数ってスゲーんだよ。この世に生まれただけでもラッキーなんだから、もっと有効に使った方がいいに決まってる。
だから、もっと一生懸命生きろよ!「これでいーや」じゃなくてさ。そういう考えの人間を見てるとなんか疲れるんだよね。俺は人からエネルギーをもらいたい方なんだけど、あげてばっかり(笑)。蓄電しないと疲れてきちまうのに。
だから自分の力でのし上がった奴らと会食すると勉強になるし、エネルギーをもらえるし、役に立つね。時間の無駄にはなってない。
RIKIプロジェクトの今後について? 成るように成る!って事にしといてよ。目標は持っているけど、どうなるかは分からない。確約できない未来の部分はしゃべりづらい。口ばっかりの奴とは思われたくない。結果が出て初めて言えるんだよな。
──これからも大きな勝負に挑んでいくんでしょうね。楽しみです!
ちまちまするのは嫌いだからね。遠回りしても大きな勝負をしたい。それでいて、焦って落ちるよりは遠回りしても確実に掴みたいとも思ってる。そこは堅実派だね。一方でめくらめっぽうだし、虎視眈々と武器を備えている時もある。自分で自分の性格がよく分かんねーな(笑)。
──その強さの秘訣はやはり……。
野獣の勘!
一同笑。
生き切るというのは、人生を謳歌すること。その為に努力するのは当たり前。そう語る竹内力さんの眼差しは、あらゆるものが淘汰されゆく人生100年時代のさらに先を見据えていました。誠実で揺るぎない仕事観と、常に人を楽しませようとする茶目っ気たっぷりな人柄に、すっかり魅了されてしまいそうです。日本を支えるビジネスマンとしての表情を見せていただき、ありがとうございました。
写真:田形千紘 文:鈴木舞
衣装協力
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編集・構成 MOC(モック)編集部
人生100年時代を楽しむ、
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