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亀山早苗氏インタビュー第3回 大人が上手に恋愛する方法 アラフィフは第二の恋の季節

 

不倫や婚外恋愛に関する著書を多数執筆されている亀山早苗さん。フリーライターとして、女性の生き方を中心に恋愛や結婚・性の問題に取り組んでいらっしゃいます。第3回目は、数えきれないほどの大人の恋愛を取材してきた中から見えてきた、『アラフィフのモテ期』『恋愛に陥る女性のタイミング』を今回は特別に教えて頂きました。アラフィフ必読の内容です。

 

――40代や50代の人の中にも、一度も結婚したことがないという人がかなりたくさんいます。

やっと、最近恋愛に対して興味が出てきたという人もいると思うのですが、このような方にもアドバイスを頂ければと。このままずっとひとり身を貫き通そうと思っている人もいると思うのですが、そばにパートナーがいたらイイなと思っている人もいると思うので。

 

生涯未婚率は上がっていますからね。そういう人は、恋愛したいんですかね?

 

――恋愛をしたいのかどうかはわかりませんが、これからだんだん歳を取っていくことに不安を感じるようです。「結婚という経験を、一生のうちに一度はしておかないと後悔するんじゃないか」と思っている人もいるようです。

 

恋愛自体に臆病になっていますよね。特に男の人は。女の人は独身でずっと働いてきた人がいますけど、なんだかんだで恋愛はしてきているので、女性は恋愛に関しては、男性ほど臆病ではないかもしれませんね。

恋愛しない男性は、とことんしないので。しないというか、できないのかもしれませんが。

 

 

――全く恋愛していない男性もかなりいますよね。

 

ある40代後半の男性から、最近興味深い話を聞きました。

彼は学生時代からあまり女性にモテるタイプではなく、どちらかというと女性に相手にされないタイプでした。大学を卒業して地元の安定した会社に就職して、ずっと未婚で実家暮らしをしていたので、わずかな光熱費を実家に入れる以外は、お給料のほとんどを自分で自由に使っていました。月に一回海外旅行したり、趣味にお金をかけたり、語学を習ってみたり。

40代の中頃に、一念発起して婚活パーティーに参加することに。すると、なぜか女性にモテる。自分でもびっくりしたんだそう。

ずっと自分は恋愛できないと思っていたのに、いつの間にか20代で結婚した男性よりも海外旅行経験が豊富で、話題にも事欠かない女性に好感を持たれる男になっていたんです。今の20代や30代の男性は、フリーターや定職につけていない人も大勢いますが、彼は正社員として真面目に勤めている。それだけで女性にとっては魅力的に見える。こんなことも、昔では考えられませんでした。

そんなこんなで、何人かの女性とデートをするまでに。その中から一人の女性と交際を始め、昨年結婚しました。

恋愛できないと諦めている人の中には、20代の頃にモテなかったから恋愛できないと思い込んでいる人も多いのかもしれません。

 

――50代の男性が恋愛したいと思うのは、性欲ですかね? エネルギーというか。性欲があまりない人もいますよね。

 

若い頃は、結婚イコール性欲でしたよね。一生SEXできる相手を妻にするのが結婚だと。若いから、「そのち飽きるだろう」とかは思わないで、勢いと情熱で結婚します。

 

 

――では、アラフィフの結婚や恋愛とは何でしょう?

 

先ほどの話した男性のように、いろいろ楽しいことをしてきたけど「分かち合いたい」からお付き合いするというのはあると思うんです。

一人でどこでも行けるし何でもできるけど、誰かと一緒に楽しみたい。人と一緒に楽しむと、楽しみが倍になる。一人で楽しむことに飽きちゃうんですね。

他の知り合いの男性で、映画を見るのも、食事をするのも、何をするのでも一人という人がいました。ところが最近、「映画を女友達と観に行くようになった」というのです。「映画を観る時に隣に人がいると、集中できないから嫌だ」とあれだけ言っていたのに、今は平気らしい。帰りにご飯を食べながら、「映画の感想を言い合うのが楽しい」のだと。その映画が面白かったにしろ、つまんなかったにしろ、一人で感動や感情を処理することに飽きちゃった。

 

――アラフィフ世代は人恋しい季節なのかもしれないですね。

 

私が時々行くゴールデン街のバーの客層はすごく年齢層が高いんです。来るときは皆一人で来る。連れ立って来るのではなく。バーでなんとなく顔馴染みになって、皆で適当なことを喋りながら飲む。人恋しいの典型ですよね。

特に独身だと、「今日は一人でこのまま家に帰りたくない」と思うんじゃないですかね。寂しいとかではなく、飽きるんだと思います。

女性は女友達を誘ったりできるので、話す人がいなくて困るということはあまりないんですが、男性は一人に飽きて人恋しくなるんじゃないかと。

 

 

――男性は社会人になってから友人を作るのが難しいんです。利害関係が絡んで来るので。一緒に頑張ろうとお互いに言っていた同僚が、出世争いのライバルになったりしますから。

人恋しいから恋愛に走るんですかね?言葉で一から説明しなくても分かってくれる女性がそばにいてくれたら、救われるのでしょうか。

 

恋愛は、基本的にしたいからするものではなくて、したくなくてもしちゃうもの。人恋しいから恋に落ちるわけではないですね。気持ちの上で相手を受け入れるベースがある人が、恋愛できるのではないかと。社会的に恋愛できる立場の独身であっても、相手を受け入れるベースがなければ、恋愛できない。

恋はインフルエンザみたいなものだと思います。ぼんやりと「恋愛したいなぁ」と思うことはいいことだと思う。恋愛したいからできるものでもないし・・・。何も考えていない時に、ヒョイと心の中に入り込んできちゃった人がいる、気がついたら「イイじゃん」と思っちゃっているのが恋だから。

若い時は、あまり考えていないじゃないですか。大人は考えるんですよね。ここからどうするかって。

恋愛は近付くのも離れるのもタイミング。相手の気持ちを忖度しつつ距離を縮めないと。一気に距離を縮めようとする人もいるのですが、そんなことをすると、女性はだいたい逃げます。

 

――なぜ、女性は一気に距離を縮めようとすると逃げちゃうんですか? 男性は動物的なところがあって、衝動的に距離を近づけたくなるのですが。

 

近づき方が問題なんですよね。例えば、美味しいものを食べて、ほろ酔いになってお互いにすごくリラックスして、「今日はすごく楽しかったねぇ」っていう時であれば、それが1回目のデートでも、抱きしめられるのはイヤじゃないと思います。

でも本気でご飯だけを食べに来た、受け入れるベースがない人に対して、いきなり抱きついたら「何?」と逃げられます。

50代の男女ともなると、いろいろな意味でお互いに時間があまりないので、「キメるなら、一度でキメて」みたいに思う女性もいるのですが、そうじゃない人もいる。

「3回目のデートじゃないとダメ」って未だにそういうことを言っている女もいますので。

女は何らかのサインを出していますよ。男は気がつかないかもしれないけど。

 

 

――女性はどんなサインを出すんですか? 意図的に出しているんですか?

 

意図的ではなく、素直にやっているんだと思います。例えば、相手に興味があれば前のめりになって話を聞くとか、横に座っていたら段々距離が近づくとか。心理学でよく言われている行動ですよね。

女性が「今ならいけるよ!」というサインを何回も出しているのに、男性が分かってくれないと、「何で⁈」と思っちゃいます(笑)。

そういう男性の行動は、女性を一気に醒めさせます。「あの時にちゃんと言ってくれていたら付き合っていたのに」のようなことはよくあります。

恋愛は本当に生ものです。

 

――タイミングが大事なのは、20代の女性でも50代の女性でも一緒ですね。

 

20代の女性よりも、50代の女性は相手にも自分にも優しいですよ。若い頃とは違うということを分かっていますから。

年齢を重ねた男性は、「女性を誘ったとしても、肝心な時にSEXできないんじゃないか」という不安があるようなんですが、50代の女性にしてみたら「それはお互いさま」。女性だって、できるか分からないですから。そういうことをお互いに笑い飛ばせるのが50代なんじゃないかと。

女性が思っているよりも男性は繊細で、「SEXできないと男として終わり」みたいな恐怖感を持っているようです。男性にとってはSEXがアイデンティティそのものであり、プライドに大きく関わってくると思い込んでいるようなのですが、そこから脱却して素直に女性に言った方がイイですよ。

「君のことはすごく魅力的だと思っているんだけど、自信がないんだよね」と。

そのほうがずっと好感度高いです。

 

 

 

――「もしかしたら、できないかも」ぐらい、素直に言った方が好印象なんですか?!

 

50代の女性は「ダメならダメで、ずっと抱き合っていればイイから。」と言ってあげられるだけの余裕があります。

お互いに素直になれる良さみたいものがあるかもしれない。見栄をはらない、素直になれる年代になったんだと思います。

理屈を言っても、人生はそんなに変わらない。楽に素直に恋愛していきましょう。

 

 

アラフィフ女性は、相手にも自分にも優しくできる余裕があります。男性も思い込みを捨てて、素直になってみませんか?

結婚という形に囚われないパートナーでいることも選べるのが大人の恋愛。生涯のうちに1回位結婚してみたいのであれば結婚してもイイですし、独身のまま過ごしてもイイ。

自分の心を解放してみて下さい。現代のアラフィフ世代の人であれば、「心の欲する所に従えど、矩を踰えず」(思うままに生きても、人の道から外れるようなことはなくなった)を実践できるのではないでしょうか? 

「大人の恋愛の極意」を亀山先生にたくさん伝授して頂きました。皆さんが知りたいのではないかと思うようなお話が次から次へと飛び出してくるのには、本当に驚きました。

亀山先生、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

亀山早苗氏インタビュー第1回 大人が上手に恋愛する方法 アラフィフは第二の恋の季節

亀山早苗インタビュー第2回 大人が上手に恋愛する方法 アラフィフは第二の恋の季節

 

 

写真:田形千紘   文:北川りさ

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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PROFILE
亀山 早苗

亀山 早苗

1960年東京生まれ。明治大学文学部卒業。フリーライターとして、女性の生き方を中心に恋愛、結婚、性の問題に取り組む。『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『不倫の恋の決断』『妻と恋人』『渇望』『オンナを降りない女たち、オトコを降りるオトコたち』など、不倫や婚外恋愛に関する著書多数。『渇いた夜』、『愛より甘く、せつなく』などの小説作品やノンフィクション作品も手がける。

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